多文化主義は破綻した—ドイツ首相

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多文化主義論争激化 メルケル発言に英メディア反発
 ドイツのメルケル首相が最近、「多文化主義は失敗した」と述べ、論争を呼んでいる。各民族の文化を尊重する多文化主義は移民政策の理想モデルとされてきたが、移民を受け入れてきた国々で1990年代から文化摩擦が相次いで表面化。ドイツでも米中枢同時テロ後、イスラム原理主義への警戒心が強まり、金融危機やその後の財政危機で仕事や年金が移民に奪われるとの懸念が高まっていることが背景にある。

 メルケル首相は16日、与党キリスト教民主同盟(CDU)の集会で、「ドイツは移民を歓迎する」と前置きした上で「多文化社会を築こう、共存共栄しようという取り組みは失敗した。完全に失敗した」と述べ、喝采を浴びた。

 調整型の首相が慎重を要する移民問題にあえて踏み込んだのには事情がある。首相の後押しで選出されたウルフ大統領が3日、東西ドイツ統一20周年記念式典で「わが国はもはや多文化国家だ。イスラムもドイツの一部だ」と演説。これにCDU右派が反発し、姉妹政党・キリスト教社会同盟(CSU)のゼーホーファー党首が「ドイツは移民国家になるべきではない」と異文化国家からの移民受け入れ禁止を求めていた。(産経新聞10.19 21:24、後略)




 中道右派政権の女性首相にしてこの言葉である。メルケル首相は六年前からも一貫して「多文化主義は失敗だった」と明確に語っている。それに引き換え、日本の首相でこれをハッキリ言い出せる者がいないのが情けない。ドイツの場合は事情が相当に深刻である。

 ドイツの全人口8200万のうち約1600万人が移民か外国出身者で、全体の二割だ。さらにイスラム系は約400万人とされる。こちらは全体の5%だが、これも移民の割合としては高い。ナチス台頭の反動、植民地支配の反動、いろんな理由を付けるにせよ、余りにも多くの移民を受入れ過ぎた。むろん、移民と言っても多種多様に多士済々、いろんな人がいる。色んな人が居るが故に、いろんな問題も起きるのは理の当然。

 上記の記事でCSUのゼーホーファー党首が「異文化国家からの移民受け入れ禁止」を求めていたが、これはイスラム社会を前提に据えての物である。現在、ドイツではイスラム教礼拝堂(モスク)が立ち並び、その建設に反対する住民とのトラブルが相次いでいるという。

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 このモスク建設反対運動には、キリスト教から、それこそネオナチに至るまで様々な勢力が反対の声を挙げているという。当然の成り行きだろう。筆者は何もイスラム教の方に私怨があるわけではない。モスクの建築様式は大変芸術的だし、コーランも本の装幀は美しい。けれども、ドイツの白壁柱組みの街並の中に、唐突にモスクが存在すれば異様であるし、それは周辺の大半の住民の公益性と全く合致する物でもない。

 また、メルケル首相をはじめ、大多数のキリスト教系政治家は、イスラム教に基づく強制結婚など様々なイスラムの慣習が、ドイツ社会に馴染まない点などを挙げている。ドイツ国民の3割以上が「ドイツは外国人に乗っ取られる」と世論調査に答えている。こうした国民的な危機意識の中で、それを代弁したメルケル首相の発言は評価されるべきだろう。

 ただ一点、付言させていただくならば、メルケル首相らは「多文化主義失敗」の原因をイスラム社会に求める余り、ドイツ社会で影響力を確実に伸ばしつつある支那・華僑勢力に対する警戒心が薄弱なのではあるまいかと思ってしまう。かつては中共首脳と会談しても「人権問題」に言及し、民主化活動家とも積極的に会って来たメルケル首相だ。しかし彼女はキリスト教の信仰者であり、同時に「政治家」でもある。

 元東京大学教授の酒井信彦先生が「欧米人権主義のシナ人に対する完全なる敗北」詳しく書いておられるが、メルケル首相は本年七月に訪中し、「両国の関係当局・企業間で環境保護やトラック生産など10の協力文書の調印式が行われた」という。この中で「ドイツのダイムラーと中共の福田汽車が合弁会社を設立して、年間10万台のトラックと4万5000台のディーゼルエンジンを、北京で生産する。両者の投資額は、63億5000万元(約820億円)に達する」というのだから、凄い。

 かつて「ドイツ帝国の心臓」とも呼ばれたドルトムントのティッセンクルップ社の製鋼所は、今世紀初頭すぐさま支那に買われた。年間1000万トン近くとも言われ、欧州屈指の製鋼量を誇った工場は支那人に解体され、25万トンの機材は全て支那に運ばれ去った。残ったのは工場跡地と大量の失業者と支那人労働者のみである。

 アメリカの工業王アンドルー・カーネギーは、「最も安い鉄をつくる国が、ほかの国を服従させる」と喝破した。近代社会においては鉄が経済、労働、軍事、ひいては政治の根底にある事を前提した上での鋭い指摘だろう。故にメルケル首相は「多文化主義破綻」の前提にイスラムを引き合いに出しても、支那人を積極的に引例できなかったのではあるまいか。

 このドイツにおける「多文化主義」との相克は今後も永く続くだろう。それは人口増加を続けるイスラム社会と経済を背景に流入する支那人をどう扱うか、ドイツの采配に注目すべきだ。我が国においては、このドイツの例に学び、「多文化主義との戦い」=「迫り来る支那人の人口侵略との戦い」が、経済、労働、歴史、法律、文化、政治のあらゆる局面における総体的で総力戦となる事を覚悟して挑まなければならないだろう。


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  by haigai | 2010-10-21 14:39 | 国際情勢

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